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る国際比較調査」(総務庁1996年)によると、「週に何回ぐらい、近所の人たちと親しく話をするか」という問いに対しては、「ほとんどない」が27.0%で最も多く、次いで「週に1回」が26.2%となっており、日中の在宅が多い高齢者でも隣近所とのつきあいは希薄になっている(図2−1−6)。
しかし、一方で、地域社会とのかかわりを求める意識も顕在している。同調査では、「教育・文化、スポーツ、社会奉仕など、社会とのかかわりを持って生活したいか」との問いに対して、「そう思う」が37.3%で、「どちらかといえばそう思う」は34.8%と、合わせて72.1%の者が肯定的な答えをしている(図2−1−7)。高齢者はその身体機能の低下などから行動範囲が限定されがちなためか、身近な地域社会での新しい交流を求めていると言えよう。このことは新しい地域社会(コミュニティー)の創造に繋がることが想像される。
高齢人口の増加等に伴い全国的に盛んになりつつある高齢者によるコミュニティー活動は、旧来の方式(復古型)または新しいテーマによるもの様々であるが、こうした動きとともに新しいコミュニティーは形成されてゆくものと考えられる。

 

図2−1−6 近所の人たちとの交流

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図2−1−7 社会とのかかわり

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